旅の記録:北海道下川町
公開日:2019/06/10
私と妻と息子で、北海道下川町に研修旅行に行ってきました。
下川町は、2年前に、SDGs(国連が定めた2030年までの17の目標)の取り組みで、内閣総理大臣賞を受賞した町です。
・人口は約3300人
・町の面積の9割は森林
・鉄道は無い
・超少子高齢化
・大学がないので、高校卒業と共に、若者が町から出ていく
なぜ、これらの条件の町が、SDGsの取り組みで、内閣総理大臣賞を受賞するに至ったのか?
答えは、
「経済」×「社会」×「環境」
この3つが調和した、持続可能な町づくりをしたから。
では、なぜ、そのような町づくりをできたのか?
以下は、今回の旅で学んだことです。
●ピンチがチャンスになる
下川町はかつて、様々な苦難を経験しました。
・財政再建団体になった(町としての倒産)
・人口減少率が日本で4位(道内で1位)
・鉱山休山
・鉄道廃止
これらの経験を通して町の人たちが「危機感」を持った。このことが、新たな町づくりの力になりました。
●何も無いことが強みになる
成功体験は、時に、変化へのマイナス材料になります。
下川町は、苦難によって、変わらざるを得なかった。そして、失うものがなかったからこそ、官と民の連携に繋がった。
官民連携は、自由な発想での町づくりに繋がりました。
●挑戦する価値
できるところから、小さなところからやってしまう。
継続できなくてもよい。まずは、やってみる。
危機感だけではなく、「したい」を形にする取り組みがある。「したい」で挑戦している。
●準備の大切さ
下川町がSDGsの取り組みで、内閣総理大臣賞を受賞したのは2年前です。
しかし、町の改革は、20年近く前から少しづつ進んでいました。
●SDGsの活用
SDGsの17項目は、チェックリストとして活用されています。
17項目をもとに、これまでの町づくり、そして、これからの町づくりの見直しをしています。
●家族との時間の大切さ
下川町は、「お母さん」の満足度が高い町です。
下川町のお母さんへのアンケートで、変わらないでほしいものとして、次のことが多かったといいます。
「夫の愛情と夫の健康」
今回、私は下川町で出会った、ある「お母さん」に質問をしました。
「子育てで不満はないですか?」
この質問に対して、以下の答えが返ってきました。
「不満はありません。中1の息子の学年は、25人です。先生方が本当によく見てくださっていて、学年全員、落ちこぼれがいません。学校の先生は、親以上の愛情で、子どもたちを見てくれています」
ここからは、私の推測ですが、学校の先生もまた、家族との時間を多く持つことが出来ているのではないかと思います。
●魅力的な人
魅力的な「町」は、魅力的な「人」によって創られています。
今回、下川町の魅力的な人から学ぶことができました。
今回の旅では、たくさんの方にお世話になりました。
麻生さんをはじめとする下川町の皆様
辻さんをはじめとする社会起業大学のスタッフの皆様
松井さんをはじめとするHISの皆様
共に、スタディツアーで学んだ皆様
ありがとうございました。
そして、共に旅の時間を共有してくれた妻と息子に感謝します。