働くということの本質
公開日:2019/04/23
前回の記事で、私は4月から社会起業大学で学び始めると書きました。
上の写真は、私が入学した社会起業大学の同期の方々です。
この社会起業大学には、10代から60代まで、様々な人たちが集まっています。
ここに集まっている人の共通点は、ソーシャルビジネス(社会貢献を目的としたビジネス)を志しているということです。
以下は、社会起業大学の田坂広志名誉学長の言葉です。
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いま、「ソーシャル・ビジネス」(Social Business)という言葉が、世界中で静かなブームとなっています。
これは、「社会的課題の解決に取り組むビジネス」や「社会貢献を目的としたビジネス」という意味の言葉であり、「営利追求を目的としたビジネス」に対する反意的な言葉として使われています。
しかし、実は、この日本という国においては、この「ソーシャル・ビジネス」という言葉を聞くと、多くの人々は、ある違和感を覚えるのではないでしょうか。
なぜなら、多くの日本人は、ビジネスというものを、「社会的課題の解決や社会貢献を目的としたビジネス」と「営利追求を目的としたビジネス」という二項対立的な分類で捉えていないからです。
そのことを象徴するのが、かつてこの国の多くの職場で誰もが自然に語ってきた「世のため、人のため」という言葉であり、「志と使命感を持って働く」といった言葉でしょう。
すなわち、この日本という国においては、昔から、「ビジネス」とは、単なる「金儲け」(営利追求)のためにあるのではなく、「世のため、人のため」(社会貢献)に営むものだったからです。
それゆえ、海外から、この「ソーシャル・ビジネス」という言葉が入ってきて「営利追求のビジネス」と「社会貢献のビジネス」という二項対立的な説明をされると、一つの素朴な疑問が心に浮かんでくるのでしょう。
そもそも「ビジネス」とは、「社会貢献」や「社会的課題の解決」のためであり、本来、「ソーシャル」なものではなかったのか?
その疑問です。
それは、あたかも、「白い白鳥」という言葉を聞かされたときに覚える違和感に似ています。
「白鳥」とは、そもそも「白い」ものではないのか。それにもかかわらず、なぜ、敢えて「白い白鳥」という言葉が必要なのか?
多くの人々が覚えるのは、その違和感なのでしょう。
では、なぜ、この「ソーシャル・ビジネス」という言葉が使われるようになったのか。
それは、「白鳥」が、自分が「白い」ことを忘れたからなのでしょう。
「ビジネス」というものが、本来、「社会貢献」や「社会的課題の解決」のためのものであることを忘れてしまったからなのでしょう。
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私は、これから社会起業大学での1年間の学びを通して、自身の「生き方」と「働き方」を深める時間にします。
そして、その時間を、子どもたちの成長に役立てます。